radikoでホフディラン・小宮山雄飛のGOLD RUSH(J-WAVE、金曜日18〜20時)を聴いていたら、THE YELLOW MONKEYのライブ演奏『SPARK』が流れた。

THE YELLOW MONKEY。彼らの演奏にふれるのはもちろんはじめてじゃない。多くのミュージシャンに敬愛され、カバーされてもいる。トリビュートアルバム『THIS IS FOR YOU〜THE YELLOW MONKEY TRIBUTE ALBUM』もある。『SPARK』も、いつだったかテレビでレミオロメンの藤巻亮太がやっていたのを見た記憶がある。先のトリビュートアルバムでは秦基博がアコギを快活にかき鳴らすアレンジで『SPARK』をカバーしている。

THE YELLOW MONKEYを聴いて思い起こすのは、そうしたまわりのミュージシャンへの影響や広がり。それだけ、音楽を純粋に好きな人たちに響いているのがTHE YELLOW MONKEYなのではないか。

彼らのホームページのバンドヒストリーやWikipediaページを読む。初期、渋谷ラママでライブをしていた。今でこそ音楽の良さは伝わっているけれど、ルックスやヴィジュアル面が話題を呼んだ面もあったのかなと想像する。当時のライブ客の9割は女性だとも。メンバーは全員高身長。ステージ演出も、頭の上で手をくくった裸の女性を登場させるなどパフォーマンスの衝撃的な面についても話題が多いバンドなのかもしれない(全部伝聞。そう、私にはイエモンの1次的な体験が足りていない)。

先述のラジオで流れたライブ演奏の『SPARK』は2019年12月28、ナゴヤドームで行われたもの。「THE YELLOW MONKEY 30th Anniversary DOME TOUR」だ。

これが、今日(執筆時、2020年9月5日)の20時に配信される。それを、THE YELLOW MONKEYメンバーと同時に視聴してコメントを交わせるという「ライブのライブ配信」チケットが販売された。

SPARK』をあらためて聴いてみる。

ヒラウタのマイナーから、サビでのメジャーへの転調がいい。Cメロ(?)のコードの変化も劇的。サビ “新しい何かが俺の……” のところのコード、G♭→B♭すなわちⅠ→Ⅲ7的な進行の迫り上がる響きの展開はロック・ポップの名曲に多い。

コード進行やメロディを聴きとって、その音程を確認したりするのだけれど、吉井和哉のピッチの良さ、声の艶と伸びの良さに驚愕している。ボーカリストとしての溢れるキャラクターやパワー、その魅力にあらためて圧倒される。

私はTHE YELLOW MONKEYに関する一次的体験が少ないと書いたが、そんなうっすら野郎な私でも、彼らのスパークせんばかりにはじける楽曲のメロディやサウンドがいくつも刷り込まれている。この点についても驚愕するばかりである。強すぎる刺激や熱にアテられないように、ちびちびと自分のペースでTHE YELLOW MONKEY作品を味わうのも良いなと思っている。これからも長く親しんでいきたい。

青沼詩郎

THE YELLOW MONKEY

https://theyellowmonkeysuper.jp/

『THIS IS FOR YOU~THE YELLOW MONKEY TRIBUTE ALBUM』