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THE BLUE HEARTS『青空』について

このバンド、この曲をまったく知らない人にも聴かせたい曲でした。実際にそうしたときでも、きっとこの曲の良さは伝わる。歌詞も音楽も、心を揺さぶる。だから、私はあなたたちの前で演奏して歌いたい。そう思わせる強さがあります。優しさがあります。厳しさがあります。儚さがあります。それが、この『青空』という曲です。
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幽霊部員の小踊り Ray Parker Jr. 『Ghostbusters』

ときにくすぐったいような声の出し方、発声をはじめる瞬間の、2枚の声帯がゆっくりはじけてこすれるみたいなニュアンス。笑い声。ボーカリスト、レイ・パーカー・ジュニアの表現力に唸る私。シンセのかっちりした明瞭なサウンドを基調に、少し奥の方に左右に定位を分けてリズムとリードの歪んだギターが数本ダブってある。いかにも80年代全開で最高だ。
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詩人による詞 『TAKESHIの、たかをくくろうか』

2018年1月に「谷川俊太郎展」を観に行って初めてその存在を知った曲だ。会場内のひとところに、ラジオみたいなものが棚いっぱいに置いてあって、そこから谷川俊太郎が作詞した音楽がつぎつぎ流れるというギミックの展示があった。『鉄腕アトム』なんかも流れていたけれど、その中でひときわ心を引くのがビートたけしの歌声を含んだサウンドだった。作詞は当の谷川俊太郎。作曲者が坂本龍一だったのに驚いた。メージャーセブンスのもどかしい響きを用いた印象的な美しい曲だと思った。会場で、帰路で、自宅で、熱心に私はこの曲を何度も検索しては聴いた。