続きを読む チューリップ『神様に感謝をしなければ』 雨の多面性、忘れる愛 「忘れる」は「気にしないで済むようになった」というか「受け入れることができた」というか。「忘れた何か」への認知は生きている。せつなくて祈りにも似た曲の響きの正体なのだと思う。好きな歌である。
続きを読む 小室等『のみくらべ』酒の飲み方と楽しい時間 ロックン・ロール調の刺激に民謡や音頭のような古典的な哀調、コミカル・ソングのような趣もあります。めまぐるしく表情を変え、娯楽作品として見習いたい点も多いです。何より、『プロテストソング』などの作もあり詞や主題への気骨を思わせる小室等さんの「ミュージシャン」として楽しさにあふれる幅の広い面を思い知らされた衝撃が大きいです。
続きを読む ダ・カーポが歌った『宗谷岬』 夏を望むアンテナ 最北端の地理・アンテナ状の地形は恩恵も災禍も含め万事への高い感性を秘めて思える。ハマナスの開花や流氷の時期とは。「夏を望む歌」は言い過ぎか? 私も自分の目で幅をもって観察してみたい。あと、味噌ラーメンたべたい。
続きを読む ハードロック愛なくるりのフラレディを聴いた話 〜『SPEEDY RILAKKUMA』リスニングメモ、Bon Jovi『Bed Of Roses』と井上陽水『最後のニュース』の転生〜 私ハードロックの知識は浅いのですが「っぽさ」への感性はあり、それを言葉にすると…。くるりをガイドに想像妄想。
続きを読む 松崎しげる『地平を駈ける獅子を見た』 私のプロ野球原体験 歌い出しからハイトーン、松崎しげるの心技活きる作詞は阿久悠、作曲は小林亜星。心身のコントロール、パフォーマンスの最大化への挑戦は音楽も野球もまるで一緒。球団は街の一部でプロ野球に疎い私の一部。ウォウ。
続きを読む 斉藤哲夫『吉祥寺』 音楽の町の記憶 音楽が聴こえてくる町。更新するヒストリー。私の知る以前の町鳴り。一人ひとりが自分の都合でよき関係を結べる町。ハレとケ、いろんな目的が混成し、ミュージシャンを抱く町、素敵な吉祥寺。
続きを読む アン・ルイス『おぼえてますか』夏のその後 〜理性と執着〜 夏を、その後から描く歌詞の妙。季節の歌大好きというか、その国・その地域に暮らし、育む文化は自然にか人工的にかそうなる。短調、3拍子がツボ。川口真の作編曲美。
続きを読む デザイナーと趣味人 大滝詠一『水彩画の町』 〜額縁のなかへ〜 好きなことを続けるのは問い。仕事の達成は解。Vaundy、大滝詠一、私自身の並列、それも心の網です。『水彩画の町』をきっかけに乱筆しました。
続きを読む 梓みちよ『メランコリー』 さよならの緑、喜多條忠の赤紫 緑のインクにさよならの意味がある? Greensleevesの緑色と不吉の類の関係を思い出す。メロディやコードは1コーラス中には大きな反復の無い構成。細切れにするとFメロにまで到達か?! 拓郎さんのユニーク作。
続きを読む 『ジュクに風が吹く』李麗仙 虚実の新宿 限られた人のみの間で通じる名詞(ことば)を用いて、パーソナリティを表現できます。業界用語をつかわせれば、その登場人物に「業界人」のキャラづけができるという具合。実在する街にも、人の数だけ真実の姿。虚実混じる幻想か。
続きを読む 山本リンダの歌声 渡り歩く人柄 肉食のケモノ。かまってくる相手をほんろうする幼児。おしゃれな夜の街をうろつく遊び人。山本リンダを、いろんな人がらが通り抜け、交差し、横切っていきます。いろんな人の中にいる人が入れ替わりつつあらわれる。歌手はイタコです。