とんかつの唄 森繁久彌 曲の名義、発表の概要

作詞:佐藤一郎、作曲:松井八郎。森繁久彌が主演の映画『喜劇 とんかつ一代』(1963)主題歌。森繁久彌が歌唱。森繁久弥 (森繁久彌)/ フランキー堺のシングル『とんかつの唄 / むらさき色の夜のため』(1963)としてリリース。『とんかつの唄』は『森繁久彌全集』(2003)に収録。

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それを職業とする人が、そのもの自体を大好きかどうかは別であっても構わないとは思います。もちろん好きこそものの上手なれという慣用句を私はかなり信用していますから、一流のなかでも特にずば抜けた一流の人は、心の底から好きで、寝ても覚めてもそれのことを考えている人がそれを仕事にしている、とうケースも少なからず、だという気がします。

とんかつ屋を営む人が、自分自身もとんかつを食べるのが大好きである必要はありませんが、おそらく、ここまでの文脈でいえば、好きであるほうが望ましい結果が、営む人にもお客にとってもあらわれるものと私は思います。

主人公はこの曲『とんかつの唄』の歌詞によれば相当とんかつが好きです。とんかつに骨をうずめようとしているのではないかと思います。

“とんかつの油の にじむ接吻をしようよ”

です。奇特ですね。口説き文句として、類を見ません。

いえ、あるいは、特定のものに特化した活動において仲を深め結ばれる2人であればむしろ最上級の口説き文句なのでしょう。

たとえばの話ですが、フンコロガシの研究室で仲を深めた2人のあいだの愛の言葉であれば、“フンコロガシの糞(くそ)にまみれて接吻をしようよ”です。

(接吻じゃなくてトイレ掃除とかのほうがいいかな?……目くそ鼻くそですね……)

普通、嫌ですよね? でも、その分野に特化した人たちであれば、むしろ俄然やる気が出る愛を深めるキャッチコピーかもしれないのです。望むところだっ!!!という具合に。(ならない?)

映画に主演した森繁久彌さんの歌唱する映画の主題歌ですね。とんかつ屋さんが主人公なのですね。どんなドラマが起こるとんかつ屋なのか見届けたいものです。

豊かな吹奏楽、ストリングス。チラチラとグロッケンが舞い、主人公のリードボーカルにうるわしの女声が合いの手します。途中のブラスのミューテッドトーン?が強烈に、ドラネコの雄叫びのような音色を吹き上げます、ドラネコでは迫力に不足する? 象とかかな?

Soggy Cheerios

『とんかつの唄』の存在を私に知らしめしてくれたのはSoggy Cheeriosです。鈴木惣一朗さんと直枝政広さんによる音楽グループ。この曲では細野晴臣さんと鈴木慶一さんをゲストボーカルにしています。

参考リンク カーネーション 公式サイト

おしゃれな生演奏のサウンド、複数のボーカルが原曲とまた違った味。ちょっとお国言葉がまじるようなイントネーションがいいですね。

青沼詩郎

参考Wikipedia>喜劇 とんかつ一代

参考歌詞サイト 歌ネット>とんかつの唄

『とんかつの唄』を収録した『森繁久彌全集』(2003)

『とんかつの唄』を収録したSoggy Cheeriosの『1959』(2013)

ご寛容ください 拙演(YouTubeへのリンクShiro Aonuma @bandshijin『とんかつの唄(森繁久彌の曲)ウクレレ弾き語りとハーモニカ』)