Photograph Weezer 曲の名義、発表の概要

作詞・作曲:Rivers Cuomo。Weezerのシングル、アルバム『Weezer (Green Album) 』(2001)収録。

Weezer Photographを聴く

聴きながら青春の記憶の回顧に浸ってしまいます。この曲の発表された当時、私はティーンエイジャーでした。この曲に頻繁にアクセスして聴いていたのも20歳代前半くらいまでの頃が多かったです。その現実の記憶のせいかな。

曲が短い! ビートルズかよ。あるいは日本のある時代の歌謡曲やらのサイズを思い出します。2分代の曲がずらりと並ぶ“Green Album”収録の2曲目が『Photograph』です。

エンディングでにぎやかな声が飛び交います。観客が盛り上がったみたいな演出なのか。演じ手と観客のあいだの垣根もないホームパーティーの席で一曲披露したみたいな雰囲気です。Oasis『Whatever』のエンディングにもこんな感じの音声がついていましたよね。『Photograph』楽曲自体はシンプルですがさまざまな時代の多様な大衆音楽への表敬を随所に覚えます。

Weezerはんこ(おしるし)のひとつは、間奏のギターによる歌メロトレースでしょうか。『Photograph』にとどまらず、他のWeezerレパートリーにも見られる特徴で彼らのお得意スタイルであるのがうかがえます。この構造で5000曲でも作ってほしいくらいですね。ボーカルミュージックは歌が主役(バンドの作品においてそれは言い過ぎかもですが)ですので、ボーカルモチーフをボーカル以外の場所に転位させたり再現したりする扱いは至極真っ当かつ審美性の高い構造だと思います。

ギターのサウンドが厚い。ルート音の下で5度の音を一緒に鳴らしてギターを弾いているのでしょうか。ガバガバっと歪んだサウンドで押し出すエイトビートのダウンストロークのギターバッキング、ドラムとベースもまっすぐに線路を敷き甘く爽やかなボーカルメロディがただよい、バックグラウンドボーカルが随所を彩り祝福を表明する……やはり5万曲でもこの構造で書いてほしいと思えるようなサウンド面での私の思う審美性のツボを押します。

写真は人間のみる光景の一瞬を紙に固定する発明です。そこに、過去の真実があるともいえるし、写真だけの虚偽が用紙のうえに表現されているともいえます。見る人がそれぞれに真実を解釈します。つまり、写真は絵を固定するけれど多様な真実を引き出すトリガーともいえるでしょう。最好のテーマ(主題)です。

青沼詩郎

参考Wikipedia>ウィーザー (ザ・グリーン・アルバム)

 参考歌詞サイト ピンキーさん、はとむぎさんが運営する非公式ファンサイト、”Translations and Videos of WEEZER”>Photograph サイトが美しい。ことばも平易できれい。

Weezer 公式サイトへのリンク

『Photograph』を収録したアルバム『Weezer (Green Album) 』(2001)

ご寛容ください 拙演(YouTubeへのリンクShiro Aonuma @bandshijin『Photograph(Weezerの曲)ギター弾き語り』)