Funny Funny The Sweet 曲の名義、発表の概要
作詞・作曲:Nicky Chinn、Mike Chapman 。The Sweetのシングル、アルバム『Funny How Sweet Co-Co Can Be』(1971)に収録。
The Sweet Funny Funny(アルバム『Funny How Sweet Co-Co Can Be』収録)を聴く
Funny, funny、Honey, honeyとリフレインする歌詞が印象的。記憶に残ります。日向のあたたかさや太陽の光を思わせる明るいシャイニィな楽曲ですね。
Ah-ah……とイントロにつくモチーフはここだけの部品で曲中再現がありません。コツコツとカウベルが歩調をとり、聴き手により添います。
常にダブルのボーカル、コーラスのハーモニーのボーカルのレイヤーが厚い。楽曲の印象の大部分を占めるのがこの声の厚みと幅・帯感でしょう。
グランドピアノの絢爛で堂々とした響きがオープニングを印象づけます。ヴァースなどは引っ込んでサウンドの豊かさにメリハリをつけます。エレクトリックピアノがまた別で入っていて、これまた非常に引っ込んだ音量で玄人好きするよい仕事。日陰にお宝のかけらがちらばっています。
じくじく・ざきざきとベースのピックのアタックがサウンドに前に進む力をあたえます。余韻とサウンドのボディは深い。ドラムの音色がパシパシとシマっていて、音量的にも奥まっているのでエッジーで深いベースの音色と合わさってちょうどいい塩梅。
右にちゃきっと短くとめるエレキギターのカッティング。テンポの安定のための定期的な杭をバンドに知らせるかのようです。高速道路の等間隔の標識みたいですね。車間距離の参考になるやつです。
コヨンとエレキギターだかエレピだかにワウがかかったようなサウンドもうかがえます。種々の音色の彩りが豊かです。
Eメージャー調ではじまり、全音上のF#に転調しさらにポジティブさ・明るみを手にしてフェイドアウトのエンディングに向かって勇気りんりんで駆けていきます。
この明るいサウンドが示すように、主人公にとってyouは太陽のように明るくて絶対的な存在なのでしょう。純真な曲に思えます。私が英語読解力に富めば、もっと機知に富んだニュアンスも歌詞に見いだせるのかもしれません。
余談ですが、the pillowsの楽曲に『Funny Bunny』という傑作があります。韻を踏んでいていいタイトルだなと思っていましたが、彼らのことですからこのSweetの楽曲『Funny Funny』への目線を感じられる人は感じてくれてもいいんだぜ、くらいのネーミングだったのかなと今になって思います。
Sweetはこの『Funny Funny』を収録したオリジナルアルバムでLovin’ Spoonfulの『Daydream』もカバーしています。文脈がいろいろ見つかって面白いHubのようなSweetに私はがぜん興味がわきます。
青沼詩郎
参考Wikipedia>Funny, Funny、Funny How Sweet Co-Co Can Be
参考歌詞サイト musixmatch>Funny Funny
『Funny Funny』を収録したThe Sweetのアルバム『Funny How Sweet Co-Co Can Be』(1971)
ご寛容ください 拙演(YouTubeへのリンクShiro Aonuma @bandshijin『Funny Funny(The Sweetの曲)ギター弾き語り』)