このサイトは、音楽コラム+雑記ブログです。
いまのところであって、今後は変わっていくかもしれません。
私の好きなもの、続けてきたこと。
あなたに関心を持ってもらえそうなこと。
その交差点を、書きながら探っていきます。
1年後の経過報告
2020年の5月。コロナ禍に乗じて始めたこのブログ。いえ、嘘です。コロナ関係なく始めようと思っていました。でもずるずると始めるのが遅くなってしまった。それを「よし、ほんとうに今の今こそ(ブログ開設を)やるぞ!」とあと押ししてくれたのは、コロナ禍の乱れた風だった……という側面が、たしかにあるかもしれません。家でできるし、ひとりでできる。家で過ごす時間もとりやすいし、家で過ごす言い訳も立ちやすい。いえ、誰に言い訳する必要があったのでもないのですけれどね。もともとひきこもって音楽をつくったり文章を書いたりするのは好きでした。
(……と、伝えたいことから話が逸れた。)
そんなこのブログも、開設してまる1年がたちました。
音楽ブログを本気でやるつもりで立ち上げたサイトでしたが、はじめのうちは、それ以前の習慣で、他愛ない日記のようなものを毎日投稿していました。音楽をネタにした記事をどう書いたらいいか、何を書いたらいいか、考えあぐねていました。
ようやくこれだと決めた最初の題材は、TRICERATOPS『Raspberry』でした。TwitterでTRICERATOPSベーシストの林さんのつぶやきがたまたま流れてきたので、なんとなくそれにしたのです。前から特別よく知っていた曲だったいうのではなく、記事を書くにあたって初めてちゃんと聴いた曲でした。
その記事ひとつにもかなり労力と時間を割きました。これでは音楽ネタの記事を毎日投稿するのは無理なのではないか……と思いました。だから、最初のうちは、他愛もない日記に、数少ない音楽ネタの記事が埋もれるような感じでした。
でも、どうしてでしょう。どう克服したものか覚えていませんが、5月11日に最初の日記のような記事を投稿して以来、5月25日からはもう、毎日もれなく音楽を題材にした記事を書き続けて来られました。リスニング記? 分析・解説? 思い出語り? とにかくなんでもいいから、音楽を題材に書く。ただそれをしただけです。題材決めに悩んだり、題材を決めても何を書いていいか悩んだりすることも多く、内容も低質なものばかり。それでもいい。とにかく毎日続ける。それをしてきました。
2020年7月半ばごろ、なんとなくYouTubeに弾き語りカバー動画をアップロードし始めました。最初はそのつもりがなかったのですが、なんとなく毎日やっていました。それで、毎日つづけることにしました。
なんとなくでやり始めたことでしたが、これも音楽を鑑賞したり音楽にまつわる体験を得る手段のひとつ。
はじめのうちは、弾き語りカバーon YouTubeで取り上げた曲をこのブログで取り上げることもあれば、特に関係のないほかの音楽や曲をその日の記事の題材に選ぶこともありました。
ですがこれもなんとなく、2020年秋くらいからは、ほぼ完全一致で、弾き語りカバーした曲をブログで毎日取り上げるようになりました。
弾き語りカバーをすると、その曲のメロディ、歌詞、コード、リズムなど、音楽の基本的な要素についてなぞる(トレースする)ことになります。この時点で、ある程度、その曲についての体験すなわち書くネタが調達できるのです。
取り上げた曲について、何を書くのか。それも、ある程度フォーマットができてきて、記事を書くのがちょっと楽になりました。いえ、本音を言えば毎日しんどいけど、特に「どうしよう」「どうしたらいいんだろう」といった具合に、立ち尽くしてしまって動けなくなる抵抗感はゼロになりました。ただただ、「やる」だけ。
弾き語る曲を取り上げているがために、このブログでは、インスト曲とか、著しく弾き語りが困難な曲は基本的には取り上げることがなくなりました(たまにアルバムレビューやライブの鑑賞記事を書くことはあります)。それはそれで、方向性やガイドラインができたようなものであって、喜ばしいと思います。編集方針が、やりながら、ことを進めながら、行動の中で固まっていったのです。
弾き語る行為は、私自身の音楽の素養になります。弾き語ったり、鑑賞したり、分析したりを記事にする行為も同じ。私は、私のためにこのブログを書き続けています。私自身が、少しでも良い作詞・作曲ができるようになるため。それが、このブログの裏(表)テーマなのです。
見えてきたのはずばり、「カバーしたい歌」。
これが、1年経った時点でのこのブログの主題になりました。
「カバーしたい歌」を取り上げる。そして、私自身も「カバーしたい歌」を作れるようになる。
経過報告をお読みいただき、ありがとうございました。今後も、このブログを何卒よろしくお願い申し上げます。
2021年5月21日 青沼詩郎