Little Willy The Sweet 曲の名義、発表の概要
作詞・作曲:Nicky Chinn、Mike Chapman。The Sweetのシングル、アルバム『The Sweet’s Biggest Hits』(1972)に収録。
The Sweet Little Willy(『Collections: Sweet』収録)を聴く
放蕩息子を描いているようにも思えますが、バンドの練習場所だったガレージ付近に姿を見せる猫が歌詞のモデルとする説があるようです。追い回してもとっつかまらないし、いつも決まった場所に決まって帰るなんて夢にもない!という様子はコミカルにも感じられます。勝手に猫で読み解いちゃ曲がもったいないかもしれませんがそれはそれでひとつの味わいでしょう。リトル・ウィリーは帰らない。それで曲のフレーズがしめれらる。押韻につぐ押韻で聴いていて楽しいじゃない。サウンドがニギやかです。ティンバレスもいるしカウベルもいる。ハイハットが16でチキチキ主張してきて、グマングモォンとファズ(だかの歪み系)の効いたワイルドなベースのサウンドがバンドの降臨感、厚みを強調します。そう、エレキの歪みだけではこのワイドで図太い感じを出すのに不足するでしょう、ベースが歪んでいるのよ、これが良いのよ。オクターブでカッティングするエレキギターも後半に出現するし、アタマ(表拍)をチャッチャ強調するクラップもおあつらえ向きのポジティブパーティ。パーティの顔ぶれなのかバックグラウンドボーカルのレイヤーも厚い厚い。オクターブ上にまでいるしハーモニーもいる。ロックンロールは開放弦が生きるEに限るぜ!と思わせておいて転調してF#にいってさらにハイになるリトル・ウィリーは止まらない。フェイド・アウトのむこうでG#やA#にまでいっているかもしれないぜ。スウィートのキラキラの前ではゴタクはゴハンのオカズにならねぇや。両耳に突っ込んだら3食くらいすっ飛ばしても夜通し街を歩ける気分。今夜もウィリーをおっかけて走り回るのさ!
青沼詩郎
参考Wikipedia>Little Willy (song)、スウィート
『Little Willy』を収録したThe Sweetのアルバム『The Sweet’s Biggest Hits』(1972)
ご寛容ください 拙演(YouTubeへのリンクShiro Aonuma @bandshijin『Little Willy(The Sweetの曲)ギター弾き語り』)