X(Twitter)を見ていて目についたのが奈良美智さんのポストでした。

“海岸に来てこの歌を聴いています”と、ごくシンプルな一行に添えられたリンク。楽曲を聴いてみる。なんて素敵なんだと。

私がスキータ・デイヴィスをちゃんと認知したのはこれが初めてでした。楽曲はトリプレット系のバラードで、どこかで一度くらいは耳にしたことがあるような気もしますがやっぱりちゃんとこの楽曲を認知するのは初めてです。

エルヴィス・プレスリーの『Can’t Help Falling in Love』を思い出させます。これに似ているから、どこかで一度くらいは耳にしたことがある気になったのかもしれません。

私が奈良美智さんのXのポストを見たのはいつ(何時何分)だったかちゃんと記憶していません。そのポストは12月5日の午前で、私が見たのも多分当日のうち。

その日のお昼頃、いろんなニュースサイトで上がったのがTHEE MICHELLE GUN ELEPHANTのチバユウスケさんの訃報でした。

THEE MICHELLE GUN ELEPHANTには『世界の終わり』という圧倒的な衝撃のピースがあります。

奈良美智さんのポストと、それにつけられたSkeeter Davisの『The End of the World』のリンクを見た瞬間、私が思い出したのは上記のTHEE MICHELLE GUN ELEPHANT『世界の終わり』でした。

Skeeter Davis『The End of the World』を聴く

作詞:Sylvia Dee、作曲:Arthur Kent。Skeeter Davisのシングル(1962)。

喪失の歌なのでしょう。もの悲しく美しい。なんでこんなに私は悲しいのに世界はとまらないのか。私自身のからだも世界であって宇宙であって、その心臓はなんで鼓動をやめないのだろうと。

ヒトには自律神経があります。呼吸しよう、拍動・脈動・鼓動しようと思わなくてもそれをつづけるようになっているからあたりまでといえばそうです。

すごく悲しいとき、なぜ世界は止まらないのだろう、自分はこんなにも何もかもがなくなったのに……そう思うこともきっとあると思います。

むしろ、世界が止まらないから、悲しみをすこし経過したときのあなたを、止まらずにいてくれた世界が迎えてくれるのだと思います。

海が、白波が、鳥がやさしい。

青沼詩郎

参考Wikipedia>スキータ・デイヴィス

参考Wikipedia>この世の果てまで

歌詞の参考サイト 世界の民謡・童謡>The End of the World 歌詞の意味・和訳 世界は終わったの あなたが別れを告げたときに

ご寛容ください 拙演(YouTubeへのリンクShiro Aonuma @bandshijin『The End of the World(Skeeter Davisの曲 ”この世の果てまで”)ピアノ弾き語り』)