森に入っていく3人(と1匹)。テントを張って、焚いて、歌って演奏し、酒を分かち、朝を迎え…ここは海か湖か。撤営して森を出、車道を3人(と1匹)がいく。

イカ天

この曲から連想するのは『三宅裕司のいかすバンド天国』。TBS、1989年2月11日〜1990年12月29日放送。24時30分(最後のおよそ2か月半は24時40分〜)〜27時00分放送。2時間半もやっていたとは知らなかった。もっとスピーディで短い番組かと。

番組のしくみ

毎回10組のバンドが登場。審査員の判断で、その中から「チャレンジャー賞」受賞バンドを選出。チャレンジャーは前回のイカ天キングと対決。勝ったらその回のイカ天キングになる。

5週間連続でキングを防衛するとグランドイカ天キング。メジャーデビューする。

グランドイカ天キングが誕生した次の回はキング不在でスタート、その回のチャレンジャー賞がキングとなる。

イカ天キングとしてのBEGIN

BEGINは12代目キング。1989年9月2日~30日を勝ち抜き、2代目グランドイカ天キングとなる。

私の偏見で気になった他のキングには

FLYING KIDS(3代目。1989年3月4日~4月8日を勝ち抜く。初代グランドイカ天キング

JITTERIN’JINN(6代目。1989年5月20日)

たま(14代目。1989年11月11日~12月9日を勝ち抜く。3代目グランドイカ天キング

BLANKEY JET CITY(25代目。1990年8月4日~9月8日を勝ち抜く。6代目グランドイカ天キング

がいる。

BEGIN『恋しくて』

BEGIN『恋しくて』は「イカ天」で披露され、かれらのデビュー・シングル(1990年3月21日、テイチクから発売)となった。BEGINのアルバム『音楽旅団』(1990年6月23日発売)にも収録された。

トリプレット(1拍を3連符に割ったリズム)のミドルテンポバラード。

冒頭にリンクを貼った『恋しくて』音源は前奏・後奏のコード進行やストリングスが美しい。西洋音楽を通った歌謡の匂い。編曲者の白井良明によるものか。白井良明はスピッツ『愛のしるし』の編曲者にもクレジットされている。PUFFYに提供された同曲のスピッツ版のアレンジを私はとても気に入っている。

こちらはイントロ・後奏のリフがいい。私の記憶にある『恋しくて』のシンプルなアレンジは、このライブ演奏のものに近い。高校生くらいのときに、MDに録音して聴いていた。盤名がなく「BEGIN」とだけラベルしたMD。あのアルバムはなんだったんだろうと思って収録曲や曲順から調べたら、1995年3月25日発売の『FAN -LITTLE PIECES-』だった。新録・再録含むベスト盤とのことなので『恋しくて』のアレンジがストリングスの入ったものと違ったのはこれのことか。

サビのⅣm

サビでⅣのDコードがDm7にかわる。ここで歌のメロディも音階固有音がフラットする。おいしい音程だ。エンディング付近の歌詞に登場する「ブルース」的なそれである。セヴンスのちょっともどかしい濁りもいい。私はBEGINの歌が大好きだ。

青沼詩郎

参考にしたWikipedia

BEGIN 公式サイトへのリンク

ご笑覧ください 拙カバー

青沼 詩郎Facebookより

“BEGINが『三宅裕司のいかすバンド天国』で披露し広く認知された初動であり、BEGINの初シングル曲。1989年にBEGINが出演したとき私は3歳。見ることができなかったわけではなかろうけど、認知して記憶に留めるには幼過ぎたろう。放送時刻に画面で観てみたかった。高校生かそこらになって、『島人ぬ宝』や『涙そうそう』を知ってから遡るように知ったのが『恋しくて』だった。サビでⅣコードがマイナーに変わるときに歌メロもマイナーの性格をあらわす音程にいくところがおいしい。ウンチク抜きにしてBEGINのつくる歌を私はめっぽう好きだ。”

https://www.facebook.com/shiro.aonuma/posts/3375695615857422

『恋しくて』を収録したBEGINのアルバム『音楽旅団』(1990)