YouTubeを見ている詩郎(このブログの筆者です)。

詩郎「なんか、ときめかねーなー。もちっと、なんかねーの?」
YouTube(以下、YT)「ではこういったものはいかがでしょうか」
詩郎「お、なんかよくなってきた。このへんの音楽は…80〜90年代くらいかな?」
Wikipedia(以下、Wp)「そんな感じダヨ」
詩郎「やっぱそーかー。なんつーかね、歌唱力とか…歌手ひとりの華がすごいよね。曲もいいしね」
Wp「なんか偉そうダナ」
詩郎「うるせ。あ、これ…」


YT「はい。アニメちびまる子ちゃんのエンディングテーマ『走れ正直者』ですね。西城秀樹さんが歌っています」
詩郎「さ、西城秀樹! 亡くなったよね?」
Wp「そーダナ。2018年5月16日に亡くなったヨ。急性心不全ダナ」
詩郎「おまえほんとなんでも知ってんだな」
Wp「チョロイもんダヨ。ユーザーが入れ知恵してくれるヨ。詩郎はなんの知恵もくれねーけどナ!」
詩郎「……はい。おっしゃるとおり。いただいてばかりでスミマセン」
YT「お盛り上がりのようなので引き続き、関連がありそうな動画を連続再生しておきますね」
詩郎「……あ、ハイ。なんかスミマセン。いい感じです。アニメに関連ある系になりましたね。うわ、桑田佳祐がちびまる子ちゃんのタッチで……いや、なんでもない」
Wp「『走れ正直者』に関してモーチョイ知っとくカ?」
詩郎「あ、ハイ。お願いします」
Wp「1991年リリース、西城秀樹の66thシングルダナ。アニメちびまる子ちゃん2代目エンディングテーマ」
詩郎「66thとかすご……アルバム曲全部シングルカットしてもそんなにならないアーティストいっぱいいるんじゃない?」
Wp「知らないヨ自分で調べろヨ」
詩郎「口悪いな……そのキャラづけなんなの?」
Wp「知らないヨ。しろpediaとかで調べてろヨ」
詩郎「泣けてきた……お、ちょいコレ反町隆史のPOISON」
YT「詩郎さんが高評価していらっしゃるので連続再生に入ってきたのだと思います」
詩郎「ですよね……ほったらかしですみません」
YT「いえいえ、おかまいなく。ですが、そろそろ詩郎さんなら『走れ正直者』をリピートして聴き込みたいと思ってらっしゃるんじゃないでしょうか?」
詩郎「なんで分かるん? エスパーか」
YT「超能力者ではありません。再生の履歴はこちらですべて存じ上げておりますので」
詩郎「なんかむしろコワ。まぁ機械だからいいけど……人間だったらエスパーより不気味だよ」
YT「……」
詩郎「スルーしてくれてありがとう。キミは俺のことほんとよく分かってる」
YT「光栄です。では『走れ正直者』をプレイバックしますね」
詩郎「シンセとか打ち込みみたいなサウンドだね……」
Wp「作曲・編曲は織田哲郎ダナ。ビーイングの創立に関与してる人ダヨ」
詩郎「ああ、あの、名探偵コナンのアニメの歴代主題歌をことごとく担当するアーティストたちを擁する……」
Wp「そりゃ『しろpedia』参照か? たいしたもんダナ。知らねーけどナ」
詩郎「俺も正直テキトー言ってる」
Wp「織田哲郎はZARD『負けないで』の作曲もしてるナ」
詩郎「ビッグヒットメーカーじゃないですか」
Wp「ビッグヒットメーカー?」
詩郎「聞き返されると恥ずかしくなるからヤメて」
Wp「オメーが言ったんダロ」
詩郎「スミマセン……なんでこんな俺謝ってんの」
YT「リピートまだまだしておきますね。どうですか? 歌詞とか」
詩郎「イヤ、スゴい。どうなってんのコレ。ウザ可愛いすぎる。擬態語とか、あんま意味ないような音韻をリフって印象づけまくってる。ガンガン刷り込まれる」
Wp「作詞はさくらももこダナ」
詩郎「天才かよ……。100円交番に届けて“オレは正直さ”で、近所でも評判って……あと朝からマラソンとか、汗が光るよとか……描写が漫画っぽい。さすが」
Wp「まぁコンテンツをどう感じるかはお前の勝手ダナ」
詩郎「ひとり語りは得意なんでね……サビのしょーもなさがスゴイ。“なんてことはぜんぜん彼女も言ってない”っつって、否定でそのしょーもない文脈自体ひっくり返しちゃってんの。“言ってない”んだから、もうやりたいほーだいだよね、その部分にどんな歌詞書いたって。でもそのしょーもなさを否定するから最高におもしろいんだけど。で、彼女はそんなこと言ってないってことを“日本中知っているのさ”だよ。否定してくつがえしたかと思えば、聴き手を一気に巻き込んでくる。国家レベルで。……歌詞サイトのリンク張っとこう。」
YT「そろそろ終わりにしますか?」
Wp「もういいみてーダナ」
YT「では、またお待ちしております」
Wp「たまにはテメー(詩郎)も知恵をくれヨ」
詩郎「……(カタカタカタ)」何かキーボードを打って書いている。
Wp「お、もしかして?」
YT「……違いますね。ブログ書いてるみたいです」
Wp「なんダ、期待したヨ」
YT「……期待しましょう。では、また明日」
Wp「しょっペーナ……」

YT「味覚、あるんですね」

Wp「また明日ナ!」

飽きたので会話形式にしてみた。

追記

2018年5月16日は西城秀樹の命日。3年後の2021年同日、『ちびまる子ちゃん』の放送日と彼の命日が重なった。その日、視聴者への事前告知なく、西城秀樹が歌う『走れ正直者』が番組のエンディングに使用されたという(通常ならこの時点のエンディングテーマは斉藤和義『いつもの風景』)。番組関係者による西城秀樹への尊敬からの計らいか。

デイリー > 西城秀樹さん命日の「まる子」に「走れ正直者」事前告知ない演出に拍手「さりげない」

余談だけど、この時が『走れ正直者』作曲者の織田哲郎が西城秀樹が亡くなった年齢に追いついて迎える最初の命日だった。

63歳は現代の日本で亡くなるには若い。西城秀樹は亡くなるまでに脳梗塞を複数回経験していたそう。誰が何歳で亡くなろうと私にとやかく言えたことじゃないが、『走れ正直者』に私は今でも笑いと楽しみのきっかけをもらっている。ありがたいバトンを託された気持ちだ。

追追記

私のブログの『走れ正直者』にふれた記事(本稿)の検索数が上がるので気付かされ、2023年5月14日の放送でも『走れ正直者』がエンディング曲として用いられたのをTVerで確認した。自分の誕生日だったのでうっかりしていたが、今年も“その時期”なのだと気付かされる。

エンディングで画面比が当時のものになる。作画も当時のものなのだろう、画面のタッチがどこか温かく感じるのは気のせいか。パワフルにコミカルにエネルギーを散らす西城秀樹の歌声が“リンリンランランソーセージ”のくだりを短い放送尺のなかでリフレイン。粋な計らいが続いていてこちらも楽しませてもらっており、いまも西城秀樹の輝きがこちらに向けてウィンクしている気分だ。私は日曜日の夕方が好きな理由のひとつを更新した。


青沼詩郎

さくらプロダクション
http://sakuraproduction.jp/

ちびまる子ちゃん
http://chibimaru.tv/

西城秀樹
http://www.earth-corp.co.jp/HIDEKI/

『走れ正直者』を収録した『まるまるぜんぶちびまる子ちゃん』(2004)。

ご笑覧ください 拙演