「ピチピチロックギャル」を自称するラブリーサマーちゃんのツイート。ブリティッシュ愛に満ちた独自のロック、ポップを展開していて、アルバム『THE THIRD SUMMER OF LOVE』のリリースを2020年9月16日に控えた、私が注目するミュージシャンのひとり。けだるく、甘く、けむたい感じのボーカルが魅力的。
私もボイスメモに録音を溜めている。思いついたメロディや歌詞がくそほど自分のiPhoneに入っている。いずれも断片的なものばかりで、タイトルがついてもいなければ聴き返すこともないものが多い。それではあまりに将来聴く(かもしれない)自分に申し訳ないなと思って、最近はなるべくタイトルを直感的にでいいからつけるようにしている。先々週くらいのある日の私のボイスメモにつけられたタイトルの一部を紹介すると『カバカバカバカバ』『カッティング』『はげぷ』『Siri太鼓』といった具合である。
「Here We Go」と検索して遊ぶ
ラブリーサマーちゃんがその言葉で「クソワロタ」と表現したきっかけになった言葉「Here we go」。私が訳すとどうか、「さぁ行こう」? シチュエーションにもよるだろうと思う。
この語句をYouTubeで検索すると、色んな楽曲が引っかかってくる。
電光表示やTシャツの「HERE WE GO」の文字がまばゆい。
この人たちはインパクトの強いカバー動画が面白い。ビートルズのボリューミーかつ断片的で縦断的なカバーメドレー動画はパワフルで見入った。
Wikipediaページが機械的に直訳したバンドの和名は「地球から出て行く」。なんか可笑しい。「機械的な直訳」は、だいぶ遊びのタネになりそう。
Minnie Riperton。1979年に31歳で亡くなったアメリカのシンガー。スティーヴィー・ワンダーに認められた才能。『Lovin’ You』という曲が有名そうなので再生してみると確かに聴いたことのあるメロディだった。
芯があって自在なハイトーンは真似できなそう。日本でのカバーも多い。私の好みでいうとHi-STANDARDがライブで歌ったこともあるというのが聞き捨て置けない。なんかわかるなぁ。ハイスタのメロディセンスと呼応するものがある。
Run DMC。エアロスミスとの『Walk This Way』は明石家さんまの出演する番組『踊る!さんま御殿!!』(日本テレビ系)で流れるのを実家のテレビで毎週聴いた思い出がある。客をノセることにおいて世界一級のユニットだと思う。
矢口史靖監督、妻夫木聡出演の映画『WATER BOYS』は私がレジェンドと思っているレベルで大好きな作品。上記のリンクの音楽は馴染みがないなと思ったら、どうもドラマ版の音楽らしい。テレビのさまざまなシーンでBGMとして頻繁に使われているそうで、確かに聴いたことがあるようにも思う。
「Here We Go」というのはメッセージとしては非常に刹那的なものなのかもしれない。それゆえに、かえって、シーンを構成する脇役として、BGMやサウンドトラックに散見されるタイトルであるようにも思う。一方で、この一文を主役とするかのような作品の多さに驚いてもいる。
作品の多さでいったら「I Love You」とかも多そうだ。邦楽だと「東京」とかか。他にもあるだろう。同タイトルが多い楽曲を探すという遊びも尽きない。
ちなみに「Here We Go Again」となると、意味が嫌悪になるらしい。一語多いだけで意味が全然違う。「またかよ(もうたくさんだ)」みたいなニュアンス。これを冠した作品もたくさんある。もちろん「Here We Go」もまだまだある。暇つぶしにどうぞ。
青沼詩郎