Bill Evansが奏でる『Danny Boy』ジャズの不思議 観察して、感じて、想像すれば。 スケールとかコードとかが、人為なのに数学的で天文的なのかな。水や空気のように、私に入ってくる。入ったことに気付かないこともある。共存しているし、生かしてもらってもいる。宇宙のしくみと似ているんだろうか。
レコードで出会い直した、ザ・フォーク・クルセダーズ『悲しくてやりきれない』 聴くたびに発見のある音楽だから、長く聴かれ続けて残るのか。残るためには何かの幸運みたいなものも働く必要があるのかもしれないけれど、いいものだから残そうとその時代の人が思う。
世界の私室 The Beatles『Across The Universe』聴き比べ その時期のメンバー間や周囲との関係もたぶんいろいろあったのだと思う。それがそのまま形になったアルバムだ、とも思う。これが完全で完璧かなんてわからない。それでも、そのときその瞬間を時代に刻んでいく。足跡を残していく。バンド、音楽、人間。個としてのそれ。集団としてのそれ。すべてが「生もの」であることを私に強く思わせてくれる。それが、私にとってのアルバム『Let It Be』の魅力だ。
Bob Dylan『Mr. Tambourine Man』 タンブリンの秘密 歌詞は標題の部分周辺以外はほとんど聴き取れなかったと言ったが、それで十分な気もする。Bob Dylanと、Bruce Langhorneのミュージシャン・シップの歌。それだけで私は親愛を感じる。
『手のひらを太陽に』 太陽が見えない季節 管弦楽がリッチだけれど、これが当時の歌モノの標準だったのかもしれないとも思う。口角の上がった歌い手の表情が浮かぶ。より抜かれた児童による合唱なのかな、渾然一体とするほどの人数ではなさそうで、複数の糸(声色)の質感がわかる。明るく、丸く、暖かくまとまった録音だ。
The Beatles『Dig a Pony』に寄せて 寒空にベンドするハーモニー ライブ形式での収録といった、あえての厳しくもチャレンジングな制作環境や制約が、録音物の出来、風合いにおける貫通力、刹那性みたいなものを高めていると思う。
くるり『Long Tall Sally』(『NIKKI』収録) 究極のかぞえうた メインのドラムのスネアと、Additional Drumsのスネアが、ずれたり、同時に鳴ったりして、とてつもないカオスと、つかみどころのなさで私を吸い込みます。ポリリズムのブラックホールかと思いました。
『オー・シャンゼリゼ』にサイケデリックの本質をみる その調の固有音外の響きや、低音に根音以外を配置する転回形の響きが、色彩をぐるぐるとかき混ぜる(そうか、これがサイケ?!)。刻々と、音の様相が変化するのが楽しい。