続きを読む 『山口さんちのツトム君』(1976) みなみらんぼうの風 曲がすごい。イントロの多国籍チャンプルーななんともいえない風合い。拍子が変わって、歌がはじまる。レゲエのようなアップビート。でも歌謡曲としての哀愁、歌心が炸裂している。
続きを読む 世界の私室 The Beatles『Across The Universe』聴き比べ その時期のメンバー間や周囲との関係もたぶんいろいろあったのだと思う。それがそのまま形になったアルバムだ、とも思う。これが完全で完璧かなんてわからない。それでも、そのときその瞬間を時代に刻んでいく。足跡を残していく。バンド、音楽、人間。個としてのそれ。集団としてのそれ。すべてが「生もの」であることを私に強く思わせてくれる。それが、私にとってのアルバム『Let It Be』の魅力だ。
続きを読む チューリップのThe Beatles愛を知る 財津和夫『切手のないおくりもの』をきっかけに そうしたこともあってか、私は財津和夫率いるバンド・チューリップをろくに聴いたこともないうちから『切手のないおくりもの』を認知していた。未だにちゃんとチューリップを通っていないなと思って、今朝再生したアルバム『魔法の黄色い靴』(1972年、東芝音楽工業)。これが私に刺さった。
続きを読む The Beatles『Dig a Pony』に寄せて 寒空にベンドするハーモニー ライブ形式での収録といった、あえての厳しくもチャレンジングな制作環境や制約が、録音物の出来、風合いにおける貫通力、刹那性みたいなものを高めていると思う。
続きを読む 『オー・シャンゼリゼ』にサイケデリックの本質をみる その調の固有音外の響きや、低音に根音以外を配置する転回形の響きが、色彩をぐるぐるとかき混ぜる(そうか、これがサイケ?!)。刻々と、音の様相が変化するのが楽しい。
続きを読む 若いってどういうことか ボブ・ディラン『Forever Young』に寄せて ずっと若くはいられない。けれど、生きていれば、ずっと「最新」でいられる。歌は、うたわれなくなって、忘れ去られたら「死」かもしれない。『Forever Young』と私が口にするとき、そこに「若さ」がある。
続きを読む The Beatles『Two Of Us』に寄せて レビュー 〜長6度のあなたと私〜 北米で公開とのことなので、日本で私が観られるのはそれより先になるか。 The Beatlesの新ドキ...