https://youtu.be/dfGRnwQetMI

なんて美しい曲なんだろう。

ポール・マッカートニーのアルバムはいくつも聴いている。けれど、そのすべてをすり切れるほどに聴くには未到。

日々、関連作を漁りながら、「うわぁ、これもいい」「こんなのもあった」「あのときのこれだ!」といった具合に出会い直しながら魅力を発見し続けている。

そんな風にして、最近改めてその美しさ、精緻を味わい実感している曲が『Warm And Beautiful』。

Wings名義でリリースされている。アルバム『At the Speed of Sound』収録。作のクローズィング・ナンバーでもある。

音数を絞ってある。ピアノはポール・マッカートニー。低音とトップ・ノートの2音だけで伴奏している瞬間も聴き取れる。歌を含めれば3音。これで十分なんだなと、音楽の奥深さを思い知る。(私はつい、自分の演奏において、フルボリュームの音数で満たしてしまいがち。)

間奏のハーモニックなスライド・ギター。雲間を割って光が射すように入ってくるホルン。ストリングスで気分も潤潤。

強拍に堂々と置く非和声音がこの曲の肝。4分音符単位の動きを主にしている。同音連打と跳躍、大胆な非和声音とその解決が色彩を見せてくれる。これで十分。いや、これが十分。

青沼詩郎

・2020/12/18発売『マッカートニーⅢ』に関わるニュース https://www.universal-music.co.jp/paul-mccartney/news/2020-10-22/

https://youtu.be/zRTueo-eXMI
Paul McCartney: Warm And Beautiful · Loma Mar Quartet from Working Classical

弦アレンジもある。

『Warm And Beautiful』を収録したアルバム『Wings at the Speed of Sound』(1976)
ポール・マッカートニー作曲術

私の持つビートルズやポール・マッカートニーに関する知識のほとんどは野口義修氏からいただいている。愛と知見と好奇心と発想のお人。

ご笑覧ください 拙カバー

青沼詩郎Facebookより
“ウイングス『スピード・オブ・サウンド』(1976)に収録された『やさしい気持(Warm and Beautiful)』。
なんて美しい曲なんだろうと前から思っていました。
ヴァースの同音連打とそれを破る跳躍。クリシェでトニックからサブドミナント・マイナーへ。属音上のⅡdimの響きからの解決。
コーラスでは跳躍しながら倚音(非和声音)を多用、それも経過的に美しく。滑らかに順次したり、ささやかにはみ出したり戻ったり。
音楽を彼が導いているような、音楽に彼が導かれているような神妙さ。
ホルン、ストリングス、スライドギターの演出も吉。
12/18に『マッカートニーⅢ』が出ます。新作です。ほとんどの曲で、弾き語りを録ったあとにベースやドラムをダビングするという制作法を採っているそう。このやり方で私も日頃制作をやっているので高関心です。
78歳でいらっしゃる。近年、『エジプト・ステーション』(2018)出したばっかりじゃないですか。やっぱり終点じゃなかったんですね。”

https://www.facebook.com/shiro.aonuma/posts/3475310295895953