続きを読む Neil Young『Heart of Gold』 ずっと、マイナー。 金を追う。老いていく。それでいい。私はminerなんだ。ずっと探していくんだ。その姿こそが、真実の金なんだ。私はニールの『Heart of Gold』に感動を覚えます。最高に好きな曲。シンプルな音・編成の構築も大好きです。
続きを読む 小坂忠『しらけちまうぜ』 哀愁の別れ際 さよならベイビイ 言葉の扱いが丁寧な歌唱、グルーヴィな演奏が絶好。颯爽とした別れの態度は本心なのかモーションなのか…「しらけちまうぜ」ひとつで膨らむ想像。コンパクトな曲想ゆえか、余白に鑑賞者の思いや発見が満ちてきます。
続きを読む かまやつひろし『どうにかなるさ』 愛の自覚者 100通り1000通り10000通りの人生があったなら、二人で至る幸せもあったのか。主人公は変化をのぞむ性格のよう。希求者であり、成長をのぞむ人。変わり続ける中に変わらないものを見出す…特定の人と歩み続ける幸せには遠い人か。
続きを読む 岩崎宏美『ロマンス』 恋のソワソワに添う妙構成 若い主人公の恋愛のソワソワを表すかのような構成です。演奏がいきいきとする編曲だといえるし、演奏者の技量がそれに応えています。精神の成熟によって感じるそれは、恋愛、あるいは性愛。作詞:阿久悠、作曲:筒美京平。
続きを読む フニクリ・フニクラ 冒険心あおるCMソングの元祖 呪文みたいで可愛い「フニクリフニクラ」は登山電車「フニコラーレ」の愛称。変拍子っぽく聴こえる、小節線を無視したようなトリッキーなモチーフの割り付け、奇数小節フレーズ。ⅢmやⅤへの部分的な転調。サビ後半の転々とした和音進行と怒涛の同音連打「フニクリフニクラ」。登山鉄道の広報・宣伝の機能を満たし、主人公に想定上の相手役を配したアツいラブソングにもなっています。和音や調の進行にも起伏があり、音形もゆたか。ケーブルカーに乗った火山観光の冒険心をあおる秀でたCMソングです。ノリが良く親しみやすいメロディやリズムを持ったフニクリ・フニクラは「おにのパンツ」ですら許す器の大きい曲。
続きを読む 吉田拓郎『たどり着いたらいつも雨降り』 今日聴いたら、今日の歌。 雨天は人生の普遍。平易なコードに、ちょっとⅢorⅢmの癖。音楽上の字余りが独創性を高めています。今日聴いても今日の歌。明日聴いたら、明日の歌。
続きを読む 井上陽水『帰れない二人』 星よ、帰らないで。〜もやつく叙情のきらめき〜 曲に独立した深い想像の世界を持たせた上で、現実をネタにしたジョークの世界としても超一級。毎度井上マジックにクラクラする私。アイディアの出発点はRCサクセション『指輪をはめたい』だといいます。元ネタを問う必要もないくらいの独自性の高みだと個人的には思います。私が関係者でも『帰れない二人』をA面にしたいと主張しただろうな。それくらい好きです。ふらふらした、もやつくコード感やイケズなメロディセンスも絶品。
続きを読む You’ve Got a Friend 心の部屋のアンビエンス 短和音、4和音づかいによる繊細な心象表現が秀逸。コーラスのシンプルなダイアトニックが引き立ちます。ピアノのルームアンビエントがパーソナル。弦も生々しく録れています。
続きを読む Jealous Guy(ジェラス・ガイ) ジョン・レノン マイナー・シックスの不穏 はみ出す心の増音程 芝生のうえに腰掛けてくちづけるふたりの目の前に車が来ます。白い建物は……「Imagine」の映像でみ...