音の肉体性 米津玄師『STRAY SHEEP』を聴いて

この荘厳なトラック数、音色数を持ったアルバムの楽曲たちをあえて生楽器のバンドや、さらには弾き語りで表現するのも「映える」だろうと思う。『STRAY SHEEP』ラストナンバーの『カナリヤ』をほぼ生楽器の音で描ききっていることから、米津玄師の「音」の肉体性への思いを私は感じる。
2020/08/07(金曜日)青沼詩郎

映画『Cocktail』サントラ 『Don’t Worry, Be Happy』Bobby McFerrin

『Cocktail』サントラで特筆したいのがBobby McFerrin『Don't Worry, Be Happy』。これ、楽器を一切使っていない。完全ナマオトオンリーのひとり多重録音だ。新型ウィルスの流行と巣ごもり活動の隆盛で多重録音する人、その発表や発信が一気に増えた印象があった先の春〜ゴールデンウィーク前後だったけれど、そんなのよりもずっとずっと前にBobby McFerrinはこんな芸当をやってのけた。アメリカのヒットチャートで楽器を一切使わない曲が1位になったのは初めてのことだったそう。
2020/08/06(木曜日)青沼詩郎

30年を越えたジッタリン・ジン『夏祭り』

1980年代と1990年代のちょうどはざまにいて、なんだかすごく、何かの黎明期のような気がする。幼かったから、当時の空気をあんまり私は記憶していないしわかっていなけれど、そんな気がするのだ。なんというか、とっても豊かで自由で奔放で楽しい。アカ抜けてもいるし、いなたく(いなかっぽい。いもっぽい)もある。とにかく私はこのプレイリストをすごく気に入ってしまった。
2020/08/04(火曜日)青沼詩郎

ホフディラン、森七菜『スマイル』と清涼飲料水の話

いじらしさに満ちた最高にキャッチーな名曲だと思う。森七菜バージョンは原曲よりややアップテンポ、だけれどもホフディランをプロデューサーに迎えて、アコースティックでポップな手触りは本家同様大変魅力的、かつ元気ではつらつとした仕上がり。聴いたかんじ、ご本家がコーラス参加しているかな?
2020/07/31(金曜日)青沼詩郎

はじめてのチュウ 実川俊晴の怪力

曲、歌詞、サウンドどれをとってもキャッチ力が超一級で、多くのミュージシャンにカバーされている。コードが大胆に変わっているもの、メロディが違うものも多い。たくさんあるそれらカバーテイクを、実川俊晴ご本人がご本人によるサイトで紹介している。解説・コメントがついていて、非常に細かく分析してある。原曲との違い、カバーテイクに感じられる工夫・趣向の要点が分かりやすく述べられている。
2020/07/30(木曜日)青沼詩郎

THE BLUE HEARTS『青空』について

このバンド、この曲をまったく知らない人にも聴かせたい曲でした。実際にそうしたときでも、きっとこの曲の良さは伝わる。歌詞も音楽も、心を揺さぶる。だから、私はあなたたちの前で演奏して歌いたい。そう思わせる強さがあります。優しさがあります。厳しさがあります。儚さがあります。それが、この『青空』という曲です。
2020/07/29(水曜日)青沼詩郎