続きを読む THE BACK HORN『冬のミルク』 作曲を変えた道標 時間を経ても、表現の方向性を見事なくらいに保っています。この、方向性を保っているという点はTHE BACK HORNの魅力のひとつ。新しいことにいつもチャレンジしていると思うけれど、彼らがやる「THE BACK HORN」を「THE BACK HORN」としてリスナーに認めさせる何かがある。彼らの遍歴をもっとちゃんと聴き込みたいと思います。
続きを読む KinKi Kidsが歌った『全部だきしめて』 作詞者・康珍化、巨人・吉田拓郎 フォークと書いて音楽と読むのもいい。音楽と書いてフォークと読むのもいい。ロックともニュー・ミュージックともシティ・ポップとも、言いたいやつに言わせればいい。分類は便宜のためのものだ。分類に困るものをいかにつくってやるかに夢中でいられるくらいが幸せなのかもしれない。幸せかどうかは本人のみぞ知るところだけれど、吉田拓郎はそれを実践した最たる1人なのじゃないか。ぼんやりと見た巨像に、少しだけ色がついた気がした。
続きを読む 『Hey! みんな元気かい?』KinKi Kids、YO-KING 友達に語るように KinKi Kidsバージョンはイントロのリフがフレンドリー。お二人のボーカルも兄弟や友達に話しかけるように響きで、ばっちり大衆性を獲得しています。セルフカバーのCメージャーキーだとグッと音域が高くなりますが、YO-KINGらしいボーカルのテンションが曲の骨子のたくましさを爆増。いずれも素敵です。
続きを読む YUKI『歓びの種』 時と生活の交わり 何度聴いても、何度も感動してしまう。ピアノストロークとストリングスアレンジが曲をしっかり支えています。編曲者の島田昌典が大きいかもしれません。彼もまた、ビートルズに衝撃を受け、敬愛した1人のようです。私が気に入った音楽を発信している人のルーツをたどるとビートルズがいることはもうしょっちゅうです。
続きを読む くるり『ロックンロール』 超越と滑空 この曲にはまっすぐな一本の糸のようなものを感じる。いのちの流れみちかもしれないし、秩序か無秩序か知らん。無垢さ、自然さというか。気持ちのよい、空気の新鮮さがピリリとするような曲。