みんなで飛ぼう、まっしぐら展開

保育士経験や子育て支援コンサート経験豊富な“鳥取県出身、在住のあそびうたユニット”と謳われる山口たかしさんと高田さとしさんによるふたり組ユニットの子育てソング。

まどろっこしい反復は避けたA→Bの展開が快調。ペンギンの泳ぐスピードや加速、立ち上がりのはやさはロケットみたいに見えるのもわかりみ!とうなずけます。水族館やメディアからの映像でペンギンの挙動(生きていて動く姿)に見覚えがある人は多いでしょう。ペンギンの生息域がまさに自分の居住地域ですというあなたはかなり稀な存在かもしれません。

サビで「スイスイスイ、“ロ”ーケット」とシンコペーションで飛び出し(“ロ”の部分)、いきおいを表現します。水の抵抗をものともせず、空を飛んでいるかのようにたとえたペンギンのシズル感(そのものらしさ)が伝わります。サビはおんなじ歌詞を一文字すらも変えることなく繰り返すからこそみんなで歌えるのだ!会場と一体になるために磨き抜いたポリシーと愛情を感じるシンプルな楽曲の意匠も含めて、ロケットのようにまっしぐら。

地元の保育園で演奏するお話をいただくことがあり、この曲のリクエストをいただいて初めて認知しました。私自身の子が保育園児だった頃にこの曲に触れていたのかはわかりません(今はもう小学生になっています)が、2026年現在(この記事の公開年)の園児に実際に歌われているようです。

ロケットペンギン ロケットくれよん 曲の名義、発表の概要

作詞・作曲:山口たかし。ロケットくれよんのアルバム『ロケットくれよんの100%でいこう!〜親子のふれあい&あそびうた〜』(2013)に収録。

ロケットくれよん ロケットペンギン(アルバム『ロケットくれよんの100%でいこう!〜親子のふれあい&あそびうた〜』収録)を聴く

歌声の複数の輪郭はダブルなのかユニットのお二人のユニゾンなのか。線の重なった息のあった輪郭がこのグループのアイデンティティ。PUFFYなどが良い例で、重なった歌声自体がおしるしであり個性です。

左にエレキギターが定位し恒常的に活動的なリズムとコードの響きを担います。

右に開いたタンバリンが対になっており4拍目など絞ったタイミングで合いの手をいれます。サビは直線的な楽曲のキャラクターにフックを与えるように裏拍もからめたパターンにかわります。ラストのサビが折り返したあたりからはシックスティーンのオルタネイトの振りで埋め尽くしたパターンに変わり、数多の園児たちがみんなロケットになりきってビュンビュン飛び交う光景を想像させます。

ピアノのストロークがアタマと2拍目ウラを出し、響きの本体を担います。柔和な音色のトランペットなどのオブリも入り勇ましさと祝祭感を演出します。

サビで女声あるいは児童のような声域のバックグラウンドボーカルが加わりスイスイスイ……とみんなの海を空まで広げるイマジネーションを誘います。サビを締めるGo!のキメで気合いが入りますね。郷ひろみさんとコラボしたら楽しいだろうなぁ。

青沼詩郎

参考歌詞サイト 歌ネット>ロケットペンギン

ロケットくれよん | キングレコードオフィシャルサイトへのリンク

『ロケットペンギン』を収録したロケットくれよんのアルバム『ロケットくれよんの100%でいこう!〜親子のふれあい&あそびうた〜』(2013)

ご寛容ください 拙演(YouTubeへのリンクShiro Aonuma @bandshijin『ロケットペンギン(ロケットくれよんの曲)みんなで飛ぼう、まっしぐら展開【ギター弾き語り・寸評つき】』)