ピンと来た表現に電球を使ったお初は誰か

私はくるりのファンで、岸田繁のツイッターをフォローしていて、彼のツイートから知ったのがラブリーサマーちゃん

彼女のアルバム『LSC』(2016年)の2曲目『PART-TIME ROBOT』を聴いていてピンと来たのが、the brilliant green。the brilliant greenの『There will be love there -愛のある場所-』が1998年。22年前だから、私は12歳くらいだったことになる。あの頃8センチCDで聴いていた。カップリングの『You & I』もとても好きだった。

the brilliant greenについて説明するときに、洋楽っぽさという軸で語られることがあったと思う。実際、全て英語の曲があって、先に述べた『You & I』もそうだ。

ラブリーサマーちゃんを聴いてthe brilliant greenを思い出して、それからYouTubeでラブリーサマーちゃんを検索してみたら、スピーカーで有名なGENELECとのコラボ動画が出てきた。

顔は出さないがマスク(目のみ)なら良いらしい。

こんな動画が出てくるくらいだし、いちパフォーマーのみでなく制作者のスピリットを持っているのがひしひしと伝わってくるところも私に刺さる。その動画の中で、次の新作ではブリットポップの方を目指したい、という旨の発言があった。それを聴いて、私はなおさら、ラブリーサマーちゃんからthe brilliant greenを思い出した自分を肯定したくなった。どこがどうというわけでもないが、何か「つながった」感があった。

ラブリーサマーちゃんのアルバム『LSC』の音楽性は、確かに幅広い。ブリットポップやUKロックみたいな方向は私も好きだから、その方面がそっちに絞られるような作品がつくられるのなら私も楽しみである。

さきほどのスピーカー語り動画の中で、制作にかかるお金の問題に対するリアルも語られる。プロだなと思った。

私がthe brilliant greenを思い出したラブリーサマーちゃんの曲『PART-TIME ROBOT』の歌詞は、全て英語。雰囲気しか私にはまだつかめていないけれど、“PART-TIME ROBOT”という表現に込められたシニカル・気だるさがパワーコードギターに乗って、私のツボに刺さってくる。なんか、Weezerを思い出した。これまた私のフェイバリット・バンドだ。リア充じゃないパーティー感がナイス。

ちなみに、ラブリーサマーちゃんの祖父はなんと「いずみたく」だそう。童謡『手のひらを太陽に』、私は好きだぁ。祖父からの影響がどれくらいあるのか存じ上げないけれど、「血は抗えない」とか言ってみたくなる。いや、実際、ただ彼女が祖父とかカンケイなくすごい人なのはすでに感じていることだけど。

青沼詩郎

追記

https://rollingstonejapan.com/articles/detail/30331/3/1/1

↑こちらの記事から、実際、the brilliant greenはラブリーサマーちゃんご本人が「オールタイム・ベスト」とおっしゃる存在だったと後で知る。