続きを読む 坂本慎太郎『あなたもロボットになれる feat. かもめ児童合唱団』 異世界のナンセンス 音楽的な遊びが博識。「おとぎ」「SF」「ここではないどこか」「トリップ」「異世界」感を高める。それでいて、私の現実と背中合わせ、表裏一体のものであることを示唆してもいる。ぞっとする感じもそこにはあって、でもそれは怖くはなくて、無情で純粋で快いものだと受け入れている。
続きを読む くるり『奇跡』 心、持ち寄って。〜武道館ライブ映像にみる織〜 武道館での演奏はいくら誉めても誉めすぎることがない。マジで素晴らしいです(盲目? いえいえ!)。演奏メンバーの持ち寄ったすべての心が見事に織を成しあっているのです。本当にパーフェクト。
続きを読む 黄昏の環 あいみょん『おいしいパスタがあると聞いて』より『黄昏にバカ話をしたあの日を思い出す時を』を聴いて アルバムの方向を予感させる1曲目。私はこれを歓んで迎え入れている。はじまりの一曲でありながら、たとえばライブの最後に聴いてみたいとも思う。黄昏は、始まりと終わりが重なる不思議な一瞬だ。
続きを読む eastern youthとゴールデンカムイと縄文ZINEとFUJI ROCK eastern youthの名前はもちろん知っていた。その音楽を、きちんと意識するきっかけだったのが、アニメ『ゴールデンカムイ』のテーマソングになっていた『時計台の鐘』だ。泥臭くてすごく良いなと思っていた。語彙が陳腐で申し訳ない。ごく実直に、カッコイイなと思ったのだ。そうして知っていたeastern youthが、今朝私の前に2018年のフジロック出演時のライブ動画『夏の日の午後』で私の前に現れてくれた。なんて素敵な。
続きを読む 猫も杓子もあいみょん 『マリーゴールド』視聴メモ オープニングで、逆再生にした風の伸びるトーンではじまるこの曲。その結びも同じトーンによる。オープニングは「逆」再生、エンディングは「順」再生みたいに聴こえる印象は音型のせいか。このからくりに気付いて、この記事で言いたいことが見つかった気持ちになった。腹にオチた感じがした。
続きを読む 蓮沼執太『RAW TOWN』 都市で二人、すれちg会い 新型コロナウィルスで、生で会えなくなっちゃった世の中になってしまったいま聴くと、新しい意味や文脈が束になってごっそり絡んでくるかのよう。
続きを読む フジファブリック『徒然モノクローム』 再見の『つり球』 『徒然モノクローム』は、山内総一郎、加藤慎一、金澤ダイスケの3人編成になって以降「最初のシングル」だそうだ。相変わらずの活躍でいながら、まったく新しい体制でのぞむ、そこへの態度が、最高のかたちで出ていると私は思った。
続きを読む Official髭男dism『Pretender』鏡:鑑のように 歌詞における視覚的な背景の描き込みは抑えられており、心象や人物に焦点がある。この曲が仮にほかの恋愛ドラマ作品の主題歌でも、マッチするものがいくらでもあるだろう。この抽象度、平易さ、普遍性がこの曲の強みでもある。
続きを読む ポール・マッカートニー『I Don’t Know』 心象と愛の問い コード進行、メロトロンの話 70歳代後半のポールがいう。(私の想像)「ぼくにどんなことがあるっていうのか? わからない。」問い、分からないといい、また問い、分からないという。愛するものに、優しいことばをかけながら。