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サザンオールスターズという存在が『みんなのうた』だ。 〜桑田佳祐『波乗りジョニー』、デビュー曲『勝手にシンドバッド』を振り返りながら〜

絵空事もリアルもぜんぶつなげて、わたしもあなたも「サザン」に含めてエンターテイメントにしてくれる。もはやバンドだとかJ-POPだとかいうだけの話じゃない。存在自体が『みんなのうた』なのだ。
2020/08/14(金曜日)青沼詩郎
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愛のいろいろ 斉藤和義『歌うたいのバラッド』

一本は、主音(レ)にとどまってずっとその音を鳴らしている。 もう一本が、ユニゾンを離れて自由に動きだすのだ。 ここに私は感動してしまった。 愛は、ずっと「同じ」じゃない。 ずっと「同じでいること」でもない。 ときに、ちがったことをしながら、ちがった場所にいながら、それでも同時に世界に存在する両者の関係。 2本のギターのアレンジから、そんなことを想像したら私は涙腺にキてしまった。
2020/08/13(木曜日)青沼詩郎
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荒井由実『卒業写真』に思う 「りんご」の真実

ファンクかR&Bの影響を思わせる。ドラムが非常にグルーヴィ。クリーンなエレクトリック・ギターが左、右にメロウなエレピ。ブラスやストリングスがサビを盛り上げる。音数の足し引きが非常に巧い。オルガンが空気のようにいて、曲の雰囲気のカンバスになっている。トーン変化のグラデーションも秀逸。
2020/08/11(火曜日)青沼詩郎
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音の肉体性 米津玄師『STRAY SHEEP』を聴いて

この荘厳なトラック数、音色数を持ったアルバムの楽曲たちをあえて生楽器のバンドや、さらには弾き語りで表現するのも「映える」だろうと思う。『STRAY SHEEP』ラストナンバーの『カナリヤ』をほぼ生楽器の音で描ききっていることから、米津玄師の「音」の肉体性への思いを私は感じる。
2020/08/07(金曜日)青沼詩郎
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映画『Cocktail』サントラ 『Don’t Worry, Be Happy』Bobby McFerrin

『Cocktail』サントラで特筆したいのがBobby McFerrin『Don't Worry, Be Happy』。これ、楽器を一切使っていない。完全ナマオトオンリーのひとり多重録音だ。新型ウィルスの流行と巣ごもり活動の隆盛で多重録音する人、その発表や発信が一気に増えた印象があった先の春〜ゴールデンウィーク前後だったけれど、そんなのよりもずっとずっと前にBobby McFerrinはこんな芸当をやってのけた。アメリカのヒットチャートで楽器を一切使わない曲が1位になったのは初めてのことだったそう。
2020/08/06(木曜日)青沼詩郎
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30年を越えたジッタリン・ジン『夏祭り』

1980年代と1990年代のちょうどはざまにいて、なんだかすごく、何かの黎明期のような気がする。幼かったから、当時の空気をあんまり私は記憶していないしわかっていなけれど、そんな気がするのだ。なんというか、とっても豊かで自由で奔放で楽しい。アカ抜けてもいるし、いなたく(いなかっぽい。いもっぽい)もある。とにかく私はこのプレイリストをすごく気に入ってしまった。
2020/08/04(火曜日)青沼詩郎