『見上げてごらん夜の星を』原作と私が知ったきっかけ
この曲を私がはっきりと認知したきっかけは、KinKi Kidsのシングル『Hey! みんな元気かい?』(2001)にカップリングされた堂本剛によるパフォーマンスだった。彼が主演のドラマ『ガッコの先生』にも使われていた。私は『見上げてごらん夜の星を』をとても気に入って、ギターでコピーしたり歌ったりしてもみた。
先に述べた『Hey! みんな元気かい?』は真心ブラザーズ・YO-KINGの作だし、吉田拓郎(曲)・康珍化(詞)の作『全部だきしめて』など、KinKi Kidsと素晴らしい人脈のコラボから、私は音楽の世界の広がりをもらっている。
『見上げてごらん夜の星を』は坂本九の歌唱がオリジナルだと昨日までの私は認知していたけれど、違った。同名のミュージカルがあったのだ。そのミュージカルの音楽をいずみたくが担当した。そのミュージカルの劇中歌かつ主題歌が、『見上げてごらん夜の星を』だったのだ。伊藤素道と彼が率いるグループのリリオ・リズム・エアーズが歌った。これが1960年のことで、坂本九によるミュージカルの再演、ならびにこの曲のカバー(シングル発売)は1963年。
作詞:永六輔
「六・八・九トリオ」と呼ばれるのは永六輔、中村八大、坂本九。この三人による作に『上を向いて歩こう』がある。
他に彼の作詞で私が気になるのは
遠くへ行きたい(作曲:中村八大)
いい湯だな(作曲:いずみたく)
こんにちは赤ちゃん(作曲:中村八大)
など。
作曲:いずみたく
いずみたくの作曲で私が大好きなのは『手のひらを太陽に』(作詞:やなせたかし)だ。最近のニュースだと、ブリット・ポップやロックへの敬愛を深く感じる音楽性を持ったシンガー・ソングライター・ラブリーサマーちゃんがいずみたく氏の孫だというのが私の関心事。
ゲゲゲの鬼太郎(作詞:水木しげる)
も、いずみたくの作で私の気になる一曲。
映画 罪の声
グリコ・森永事件を題材にした小説『罪の声』を原作とした映画が私の身の周りで話題にあがった。事件には、グリコ・森永以外にも多くの有名企業が巻き込まれた。その中にハウス食品もあった。その当時のハウス食品の社長・浦上郁夫は、この事件の収束を報告する墓参りのために搭乗した日航機の墜落(1985年8月12日)で亡くなった。同じ便に搭乗して亡くなった者の中に、坂本九がいる。そんなことで思い出したのが、彼が歌った名曲『見上げてごらん夜の星を』だったのだ。ずっと私の心にある歌だ。
青沼詩郎
『見上げてごらん夜の星を』を収録した『坂本 九 ベスト~心の瞳』(2017)
ご笑覧ください 拙演
青沼詩郎Facebookより
“坂本九の歌唱(1963)がオリジナルだと思っていました。同名のミュージカル(1960)があったんですね。そちらの主題歌・劇中歌として伊藤素道とリリオ・リズム・エアーズが歌った。作詞:永六輔、作曲:いずみたく。私にいたっては、この曲をちゃんと認知したのはKinKi Kids『Hey! みんな元気かい?』(2001)のカップリングで堂本剛が歌ったものがきっかけ。KinKi Kidsは私の音楽の世界に広がりを与えてくれるハブ(港)であることを痛感。(12/23『O album』出るってよ)”
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