続きを読む

『Hey! みんな元気かい?』KinKi Kids、YO-KING 友達に語るように

KinKi Kidsバージョンはイントロのリフがフレンドリー。お二人のボーカルも兄弟や友達に話しかけるように響きで、ばっちり大衆性を獲得しています。セルフカバーのCメージャーキーだとグッと音域が高くなりますが、YO-KINGらしいボーカルのテンションが曲の骨子のたくましさを爆増。いずれも素敵です。
続きを読む

YUKI『歓びの種』 時と生活の交わり

何度聴いても、何度も感動してしまう。ピアノストロークとストリングスアレンジが曲をしっかり支えています。編曲者の島田昌典が大きいかもしれません。彼もまた、ビートルズに衝撃を受け、敬愛した1人のようです。私が気に入った音楽を発信している人のルーツをたどるとビートルズがいることはもうしょっちゅうです。
続きを読む

フジファブリック『茜色の夕日』 百思作詞 〜百を思わせるソングライティング〜

“見えないこともないんだな” と言って、それから“そんなことを思っていたんだ” と続く歌詞。このふたつのフレーズのあいだには、主人公の変化があるんじゃないかと私は察する。「そんなことを思っていた」って。ある隔たりのむこうから、ある時点までを顧みていう言葉なんじゃないか?
続きを読む

【音楽日記】南佳孝『スローなブギにしてくれ(I want you)』を聴いたり 自作を聴いたり

昨日は南佳孝の『スローなブギにしてくれ(I want you)』が素敵だと思った。これ、斉藤和義がカバーしていた。私はそっちを先に知った。確か『紅盤』に入っていた。南佳孝の原曲はシングル、アルバム『SILKSCREEN』(1981)に収録。ドアタマの長3度をかさねたオーギュメントが必殺。”I Want You”。ブルーノートをつかったメロディが最高。昨日は『SILKSCREEN』をかけながらメシを食っちゃった。いつも家族を巻き添えにしている。
続きを読む

10-FEET『FUTURE』 心揺らぐリビング

『RIVER』は自分の中の風景と心象をクロスさせ、懐古の趣を引き金に感情が噴出する。こちら『FUTURE』は、「いま」の自分の嘆きに未来の自分がIt' All Right.と肩を組んで言ってやっている感じ。これがちょうど昨日今日とモヤついていた私に重なって共鳴した。ウンチョコDJ、家族のいるリビングで泣いちゃうかと思ったよ。
続きを読む

BUMP OF CHICKEN『ダイヤモンド』 省押韻の歌詞とサンドイッチ構造

歌詞に、押韻が少ない。「押韻に頼らない」というのが的確だろうか。歌詞を書くときに、押韻は手引きになる。それは同時に「押韻依存」に陥り、主人公の存在感や心情描写を希薄にする可能性を孕む。登場人物の心情や関係の変化。気付き。自分を見つめ直す目線。そのまなざしがそのまま歌になっている。そこには私にとってのリアルな藤原基央(BUMP OF CHIKENのVocal & Guitar。『ダイヤモンド』作詞・作曲者)の姿がある。
続きを読む

the pillows『Funny Bunny』ふたつのバージョン違い

the pillowsについては、何を書こうか戸惑ってしまう。いつまでも「過去」にならないからだ。句点を打てない。どこから書き始めて、どこで筆を止めればいいかわからないのだ。彼らの曲が私にとって特別なものばかりだから。でも、とりあえず書き始めて、とりあえず点を打とう。彼らthe pillowsもきっと、そうしてきたように。